室内旅行
昨夜は嵐のような風でしたね。今も風は残っています。ぽおすこおすの窓ガラスはがたがたと揺れています。今朝は自宅の庭の植木鉢がことごとく倒れて転がってました。
皆さん連休で旅行にお出かけなのか、この土日、前の通りはいつにもまして人通りが少ないようです。
わたしたちはほとんど旅行はしません。休みは自宅やその周辺で静かにしていることが多いです。本を読んだり、考えごとをしたりしています。池澤夏樹さんの「室内旅行」という本がありました。「本を読む人は室内にいるままで既に旅人。彼の姿は見えているが、彼の心はそこにはない…」。
例えば蜂須賀正氏「南の探検」を読む。戦前のフィリピン探検記で、フィリピンの最高峰アポ山初登頂に成功するまでの記録です。読んでいると本当に当時の現地にいるような気分になります。「アマゾン河の博物学者」(ヘンリー・ウォーター・ベイツ)を読む。11年に及ぶアマゾン河探検記。滔々と流れる大河の源流をめざし、鬱蒼たる熱帯雨林の中に新奇な動植物を求め、そこにすむ人々の暮らしと風土を詩情豊かに書き記してあります。挿絵を見ながら格調高い文章を味わって読むのが楽しいです。
ぽおすこおすは静かに読書できる場所でもあります。遠くにお出かけにならない方、ぜひぽおすこおすで「室内旅行」をなさってください。
ぽおすこおすの珈琲⑤
珈琲について「一杯一杯手で淹れるからおいしいのね」とか「何かコツはあるの?」とお客様に言われたりします。特別に変わった淹れ方をしているわけはありません。
珈琲豆は10gで淹れる場合が多いと思いますが、ぽおすこおすは20gを基本にしています。お客様の好みで量は変えますが。何回か書きましたが豆は新鮮そのものです。
穴が一つのドリップを使っています。十分に蒸らしたいからです。穴が三つのドリップがだめなわけではありません。それでもしっかり蒸らすことはできます。でもわたしたちのやり方は穴一つのドリップのほうが合っているようです。お湯は90℃くらいです。ゆっくり落とします。
わたしたちは学生の頃から、アルバイトと言えば喫茶店でした。いろいろな店でたくさんの珈琲の淹れ方を覚えました。豆の選別(形の変な豆は除外する)を終日やらされたことありました。またふだんから自宅でも珈琲をたくさん飲み、自分の趣味として珈琲の本を何冊も読んだり、珈琲の淹れ方講座などにも行ったりしてきました。そうやって自分にあったやり方をつかんできたのですね。
これからも珈琲の勉強は継続したいですね。
啓蟄と桃
今の時期、3月6日から春分までは啓蟄ですね。暦を見ると「巣籠もりの虫戸を開く」と書いてあります。虫が戸を開けるという擬人化した表現が、自然への親しみに満ちていていいですね。
虫たちが活動し始めると、例えば、朝、お店を掃除する時に窓を開けると入ってきたり、お花屋さんから花を買ってたら虫がついていたり、ということになります。虫は好きで、自宅に入ってきても、さほど気にしませんが、店内は困りますね。気をつけていきたいと思います。
さて暦は、ふだん忘れていることを気づかせてくれます。先日桜が咲いたら店内に飾って「室内花見」をできるようにしたいと書きました。暦には啓蟄の時期は「桃初めて笑う」時期でもあると出ています。桃の花はきれいで大好きです。桜の前に桃を飾らないと。桃の花のことを忘れているなんて、桃さんに失礼なことでした。
ぽおすこおすの珈琲④
暖かくなるとアイス珈琲のご注文が増えますね。
ほおすこおすのアイス珈琲は、コロンビアを中心にサントス、マンデリンを配合しています。焙煎の度合いはフルシティロースト。蒸らし時間を充分にとり、ゆっくりお湯を注いで深い味を出します。作り置きをせず、注文をいただいてから1杯ずつ淹れています。
寒いときはカフェオレが人気でした。ぽおすこおすのカフェオレは、アイス珈琲と同じ豆を使用。濃厚なミルクと深く淹れた珈琲で作ります。多くのお客様に「濃くておいしい!」とおっしゃっていただきました。これからはカフェオレもアイスでご注文いただく場合が増えるでしょう。
アイス珈琲も、アイスカフェオレも、しっかりとした深くおいしい味です。ぜひお試しください。
良さをわかってくださる方を待つ
目立たないぽおすこおすにも、少しずつお客様が増えてきた感触があります。昨日はランチのお客様がたくさんいらしてくださいました。本当にありがたいことです。開店後しばらくは、だれも来ない…という日が続いたこともありました。ほおすこおすの存在に気がついてくださってうれしく思います。
お客様の中には、いろいろとアドバイスをくださる方もいらっしゃいますね。励ましの言葉が多いです。「珈琲がおいしいから、だいじょうぶだよ」とか「せっかくいい雰囲気だからもっと宣伝すれば?」とか。お店のカードを持っていって「知り合いに配ってきてあげる」と言っていただいたり。
しばらく前に「雑誌に載ったりするとたくさん人は来るけど、そういうのは一時で終わってしまうから、ここの良さをわかってくれる人をじっくり待つほうがいいよ」と言われました。ぽおすこおすは、そんな感じになってます。