室内旅行

昨夜は嵐のような風でしたね。今も風は残っています。ぽおすこおすの窓ガラスはがたがたと揺れています。今朝は自宅の庭の植木鉢がことごとく倒れて転がってました。

皆さん連休で旅行にお出かけなのか、この土日、前の通りはいつにもまして人通りが少ないようです。

わたしたちはほとんど旅行はしません。休みは自宅やその周辺で静かにしていることが多いです。本を読んだり、考えごとをしたりしています。池澤夏樹さんの「室内旅行」という本がありました。「本を読む人は室内にいるままで既に旅人。彼の姿は見えているが、彼の心はそこにはない…」。

例えば蜂須賀正氏「南の探検」を読む。戦前のフィリピン探検記で、フィリピンの最高峰アポ山初登頂に成功するまでの記録です。読んでいると本当に当時の現地にいるような気分になります。「アマゾン河の博物学者」(ヘンリー・ウォーター・ベイツ)を読む。11年に及ぶアマゾン河探検記。滔々と流れる大河の源流をめざし、鬱蒼たる熱帯雨林の中に新奇な動植物を求め、そこにすむ人々の暮らしと風土を詩情豊かに書き記してあります。挿絵を見ながら格調高い文章を味わって読むのが楽しいです。

ぽおすこおすは静かに読書できる場所でもあります。遠くにお出かけにならない方、ぜひぽおすこおすで「室内旅行」をなさってください。